化学物質過敏症(CS)を抱える私たちにとって、日常を安全に過ごせる環境づくりは喫緊の課題です。
その一歩として、地方自治体に提出できる「請願書」のひな型を作成しました。
どなたでも自由にご活用いただけます。転載・引用もご自由にどうぞ。
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請願書
令和〇年〇月〇日
〇〇市議会議長 〇〇〇〇 様
請願者
氏名:〇〇〇〇(ふりがな)
住所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
電話番号:(連絡先)
件名:
化学物質過敏症(CS)に配慮した制度の構築を求める請願
請願趣旨:
化学物質過敏症(以下、CS)は、日常生活に含まれる微量な化学物質(柔軟剤、消臭剤、建材、香料など)に反応し、頭痛・呼吸困難・倦怠感・意識障害などを引き起こす疾患です。重篤化すると、外出も困難になり、就労・通学・通院など、生活のあらゆる面に深刻な支障が生じます。
現在、CSに関する社会的認知や制度的支援は極めて限られており、地方自治体としての柔軟で実効性ある取り組みが求められます。
請願事項:
1.市職員へのCSに関する研修・啓発の実施
2.公共施設での化学物質(香料・柔軟剤など)使用自粛ガイドラインの策定と周知
3.市役所や図書館などに、化学物質に配慮した静養スペースの整備
4.福祉課・健康課等にCS患者が相談できる窓口の設置
5.学校・教育現場での香料等の自粛に向けた啓発と配慮の促進
6.災害時に化学物質に配慮した避難スペースの確保(個別テント・車中避難支援など)
7.市内バスなど公共交通機関での香料使用控えに関する注意喚起
8.CS患者向け避難先・避難車両の整備と事前案内の仕組み構築
9.市営・公営住宅における化学物質(建材・洗剤等)配慮基準の導入
10.近隣住民への香料等の配慮を呼びかける制度・協力要請の仕組み構築
理由:
CSは外見から判断できない「見えない障害」であるため、理解されにくく、社会的孤立や差別的な扱いを受けるケースも多くあります。近年は柔軟剤や消臭剤の使用が拡大し、公共空間での生活が著しく困難になる例が増えています。
地方自治体がこうした声に耳を傾け、現場レベルでできる配慮・整備を進めることは、住民の健康と尊厳を守ることにつながります。また、他自治体の先進的な取組も参考に、今後の支援体制のモデル構築に資するものと確信しております。
よって、上記の通り請願いたします。何卒よろしくご検討くださいますようお願い申し上げます。
署名:____________
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